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『大岩のいちばんはじめの英文法 わからない』から考える、文法書の使い方

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今回は、個人的に「フツーに高校英文法1冊目やるならこれかな~」と信頼を置いている『大岩の一番はじめの英文法』についてレビューをしようと思ったんですが


とりあえずググってみたところ、こんなワードが...




はい、学習者の悲しい悲鳴が聞こえてきてしまいました。


ついでに、『大岩』の帯って、こんなことが書いてあるんですよ。



「これで分からなかったらもう終わり!?」


ぼく

「大岩」がわからない状態で、「自分はもう終わりなのか....」とネットに助けを求める人、心中を察するに余りありますね....



というわけで、「大岩」をレビューするとともに、「大岩 わからない」で検索する方々を救うべく


①大岩の一番初めの英文法がわからない人は、どういう状態なのか


②大岩の一番初めの英文法をはじめとした、英文法書の使い方


について、一筆していきたいと思います。よろしくお願いいたします。

大岩のいちばんはじめの英文法、どんな本?

まあ、ざっくり言っちゃうと、『中学レベルまで遡りながら、高校英文法の基礎を総ざらいする本』っていう感じです。

ぼく

それだけっちゃそれだけなんですが、それだけだとレビューにならないので、もうちょっと詳しく書いていきましょう。



大岩のいちばんはじめの英文法の特徴
口語による徹底解説&豊富なイラスト

はい、ちょっとだけ中身を引用させていただきましょう。


「英文法の内容で一番最初に抑えてほしいのが、この品詞なんだよね。
品詞はどんな授業を受けていても必ず必要になるので
最初にしっかりとわかるようにしちゃいましょうか!」

(『大岩のいちばんはじめの英文法』p14より引用)


はい、巻頭から巻末までずーっとこんなノリです。なんなら謎のダジャレとかがぶち込まれていて、もっと軽いノリなことも多数あります。


大岩先生の授業を文字起こししたらこんな感じになるんだろうな~って雰囲気ですね。


で、口調は軽いんですが、扱っている文法事項については、メチャクチャ詳しく、かつ、わかりやすく説明してくれています。


さらには、イラストも豊富。


文法解説に図が大量に使われているのはもちろん、謎のキャラクターたちが紙面で乱舞しており、読んでて疲れることが一切無い紙面に仕上がっています。

ぼく

まとめると、①解説が詳しい。②内容が絞ってある。③読み疲れしない。

って三拍子が揃っているってわけです。僕自身、「フツーの高校生」を指導していた時は、基本的にはこれを1冊目に勧めていました。


『大岩のいちばんはじめの英文法 わからない』の原因を探れ!

で、こっからが本題です。


まあ、『大岩のいちばんはじめの英文法』は、事実わかりやすいし、読みやすいんですよ。


「高校英文法に躓いてるな~」って自覚がある方、全員が一度読んでみる価値がある物体です。


でも、『大岩のいちばんはじめの英文法 わからない』という検索サジェストがあるのは紛れもない事実。


その原因を探っていきましょう。


(※ちなみに、厳しくて申し訳ないのですが「大岩のいちばんはじめの英文法 わからない」という方は、「大岩」ではなく、自分自身に問題があると捉えましょう。以下、その前提で書きます。)

わからない理由(仮説)①:各講の問題を解けたらOKにしている。

『大岩の一番はじめの英文法」は、「第0講:品詞」とか「第1講:動詞①」みたいな講立てになっています。


そして、各講は


①さっき述べたような、詳しい解説


②講末に「CHECK問題」


という構成になっています。


はい。この、「CHECK問題」を解けるようにしたら、「わかってなくても」それでOKにしているんじゃないか?ってことですね。


どういうことかっていうと


~~~~~~~~( [1] )~~~~~~~~~~.
[1] ①say ②said ③saying ④says



まあ、よくあるこの手の問題が『大岩』でも採用されているんですよ。


で、大きな問題が、「答えの数字を覚えているだけ」で終わりにしてないか?ってことです。


あったり前なんですが、答えの数字を覚えていても、1mmも力は付きません。なのに、学習者にはそれをやってしまう人が無限にいます。


文法の参考書をやる際には「答えが分かるのは大前提として、答えの根拠を説明できる」という状態までやりこむようにしてください。


そして、そのためには、講義パートもしっかりと再現できるように勉強しなければいけません。


「見出しを見たら大岩先生の説明を再現できる」というところまでやりこみましょう。

ぼく

まあ、教員時代こんな趣旨のことを231回くらい叫んでも、ちゃんとやってきてくれる人間は2%程でしたがね。。。


わからない理由(仮説)②:「積み上げ」がない

これもあったり前の話なんですが、例えば「関係代名詞」を説明しようとすると、「形容詞節」という文法用語が必要になってきますよね。


当たり前なんですが、「形容詞」が分からないと、「形容詞節」は理解できないでしょう。


はい。『大岩の一番はじめの英文法』では、「形容詞」の説明は第0講で間違いなくされているんですが、0講から先は、「わかっている前提」で進んでいきます。


つまり、『第0講』の完成度が微妙なまま進むと、その先の解説が全てよくわからないまま進んでいくということです。


このような現象を、私は「積み上げがないまま先に進んでしまう」と呼んでおり、特に、言葉は厳しいながら、時間も基礎学力もどちらも足りない、焦った受験生におきがちな現象だと考えています。


これが、「大岩のいちばんはじめの英文法 わからない」の正体の1つだと、そう考えます。

ぼく

ちなみに、偏差値45くらいの受験生に「副詞と形容詞の違いは?」と聞いたときに、正しく返事が返ってくる確率は体感30%くらいです。みんな、「積み上げ」がないまま、「ネ〇ステ」とかやっちゃうんですよね。。。


わからない理由(仮説)③:中学内容があまりにグチャグチャ

「大岩」は中学内容から掘り下げてやってくれる文法書です。


三単現のsや、冠詞+形容詞+名詞の語順、などなどにも、しっかりと言及があります。


ただ、このような中学範囲に関しては「CHECK問題」はなく、詳しい説明をする、というところに留まっています。



「え、説明あるならいいじゃん?」と思う方がいると思いますが、「わかる」と「できる」は違います。


具体例を挙げると、三単現のsのルールを知ったら、それから先、三単現のsを使いこなせるかといったら、全くもってそんなことはないですよね。むしろ、超上級者でも間違える文法事項です。


というわけで、中学範囲こそ、地道なドリルなどで、ちゃんと「できる」ようにしていかなければなりません。


「大岩」だけで中学範囲からカバーしようとして、結局中学範囲が「できる」ようになっておらす、基礎無しに大事を成し遂げようとしている、例えるなら、砂の上にお城を立てるような状態になっている人間が多い。そう予想します。


ぼく

中学内容がちょっっとでも怪しかったら、ホントウに『中学もう一度ひとつひとつ』からやり直しましょう。。。


まとめ:「大岩のいちばんはじめの英文法 わからない」な方は?

⓪大前提として
大岩は分かりやすい。
これ以上のわかりやすさを
求めるのではなく
自分の勉強姿勢を疑うべき。



①答えの数字を覚えて
OKにしていないか?



②前の講が曖昧なまま
先に進んでいないか?



③そもそも中学英文法が
グチャグチャでないか?


ぼく

誤解なきように。「大岩」はいい本です。これ以上いい本を求める前に「自分自身」を見つめなおしましょう。



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