みなさんはじめまして。
陰glish BLOGです。
どんな人間なのかは
以下のスペックをご覧ください。
[スペック]
・アラサー
・無職
・英検1級/TOEIC990
・元学校教員/元塾講師
・海外経験一切ゼロ。パスポート持ったこともない。
・友達はもちろん少ない。
要するに、英語ができる日陰者です。よろしければ、Twitterもフォローお願いします。
今回は、無事そこそこ反響があった、「ワタシが生徒に勉強してもらうために、実際に使っていたトーク」を、そこに掲げていた理念とともに披露する会、「五文型」編です。
「五文型って何のためにやってんの?」って学習者様や、指導者様の参考に、読んでもらえるといいのかなあと思います。
前回の「基本四品詞編」は、以下をご覧ください!
前提:あらゆるトークの裏にある基本理念
以下の記述は「基本四品詞」などの他のトークと、全く同じなので、読んだことある方は読み飛ばしてOKです。
①あくまで真っ当に英語のことを喋る
「ウラワザ」とか「魔法」とかをでっちあげて喋ること、たぶんやる気になればできたとは思うんですが
事実、「そんなモンは無い」じゃないですか。
そういうことはやらない。嘘はつかない。それだけです。
②「ウキウキ」してもらう
私の根底の主義思想として、「人間は究極的にはやりたいことしかやらない」ってのがあります。
ですんで、あらゆるトークに関して「それをやることによって、どういう利益があって、どう嬉しいのか」ってのを核にしていた、って感じです。
五文型トーク0:さまざま前提
必要なもの
鉛筆と紙があれば一応はできます。
ただ、何か文法教材
あったほうがやりやすい。
対象
対象:「勉強を本格的にはじめたばっか」
くらいの高校生。
ゴール
「文型」を今後の勉強において
しっかり意識してもらう。
また、「解釈」に向けての
伏線を張っておく。
ホントに話口調で書くので、可能なら声に出して読んでもらうと、「ノリ」がより伝わりやすいのかあと思います。
なお、多少正確性を犠牲にしてんのは、初学者向けのトークなので、勘弁してくださいね(苦笑)
文型トーク①:「できる」ものからまず例示してアイスブレイク
ちなみに、伊藤和夫先生、仲本浩喜先生あたりから、だいぶ影響を受けているトークなので、なんか見覚えある方もいるかもです。
あと、繰り返しますが、声に出して読める環境なら、ホントに声に出して読んでみてください。次の「ぼく」からスタートです。
まず理念の共有なんですが、基本的に、可能な限り、覚えることなんて少なければ少ないほどいい。
というわけで、新しい概念を指導するときほど、「既知の知識」と結び付けられないかを、強く念頭に置いています。
ですので、最初は、さすがに既知の可能性が高い、こんなんから見せていきます。
じゃあ、とりあえず、この英文訳してみてくれない?
I have a pen.
無事に訳せたら、茶化して仲良くなりながら次に行きましょう。
以下のこれも、各単語の意味を知っていたら、大体の子がいけますね。
オッケー!カンペキ(笑)できるじゃん。じゃあこれは?
I gave her a dog.
文型トーク②:文型狂っててヤベー英文を見せていく。
これもいけたら、次は、満を持して、これを見せます。
じゃあ、本題行くね。これ変な英文だから、変な訳になるんだけど、ためらいなく変な訳にしていいよ。
I gave a dog her.
もちろん、ちゃんと訳すと「私は犬に彼女をあげた。」になります。
スッとできる子もいれば、できない子もいます。
できない子には文法書の第四文型の所を開いてあげて、「O1に」「O2を」のように、「に」と「を」を強調して、読ませます。
正解にたどり着いたタイミングで、畳みかけましょう。
え、この英文、終わってない?非人道的の極みだし、なんかの怪しい儀式かなってカンジでしょ???
こういう英文、書きたい?話したい?ってか入試の並べ替え問題とかライティングとかで書いていい?
いや、どう考えても、ダメだよね(笑) やべーよね(笑)
正直、もうここで、以下のように終わらせることもできます。
ね、こういう英文を書かないために、文型って大切でしょ?
文型トーク③:日本語の「助詞」の例から「文型」の大切さを納得させていく
もうちょっと続けていくパターンも書きましょう。
一緒にもうちょっとだけ考えてみようか。「助詞」って日本語、知ってる?
知ってても知らなくても大丈夫です。「は」とか「を」とかを声量上げて強調しながら、以下のようにつないでいきます。
オッケー、オッケー。私「は」とか、あなた「を」とか、そういうひらがなのことだよ。
この「助詞」とかいう、ひらがな1文字さ、日本語やるうえにおいて、クソ大切なの、イメージつくかな?
早口で、かきたてるように、大量に、思いつく例を出していきます。
そうそう、一緒にさっき確認したよね。「私は犬に彼女をあげる」これ終わってるよね(笑) 他にも、「私はあなたを殴った」と「私をあなたは殴った」じゃ全然違うよね(笑)。
何個か早口言葉みたいな口調で例を出したら、クロージングに行きましょう。
ところで、英語に「に」とか「は」とか「を」とかって、言っちゃえば助詞って、ないじゃん。
じゃあ、代わりに何が、日本語に訳したときの「は」とか「に」とか「を」とかを決めるの?
ここは、生徒に誘導尋問(?)をかけながらでも、とにかく生徒本人の口から「文型」って言わせることを心がけています。
言えたら、ホントにクロージングに向かっていきます。
そうだよね。「文型」が、『は』とか『に』とかを決めるんだよね。
日本語における『は』とか『に』とかって、クソほど大切じゃん(笑) さっきの犬に女の子をささげる文章、絶対ダメでしょ(笑)
これでもういいよね、ほら、文型って大切でしょ?何で?一応説明してみて?
だよね(笑) 「文型が決まると、訳したときの助詞が決まるから。」その通り(笑)
じゃあ今後、文型、しっかり勉強よろしく!
ここまで一通り話して、あとは、第一文型から順番に、各自の文法教材で勉強してもらうって感じです。
文型トークEx:「解釈」に繋げる
ここまででホントに「文型」の話は終わりなんですが、生徒さんの現状などを把握したうえで、「今はなしちゃうか~」と思ったら、そのまま解釈の話に行っちゃうこともあります。
さらに言っちゃうとさ、ちょっともっとイロイロ例出していい?
「私は昨日ラーメンを食べた」通じるよね?「昨日私はラーメンを食べた」これも通じるよね?何なら「食べた!私は!昨日!ラーメンを!」も、まあ通じるよね?
行くよ、覚えといて。「日本語話者は、助詞さえ正しければ、左から右に文章の意味を取ることができる」
英語の話に戻るね?訳したときに「助詞」を決めるのってなんだっけ?
そうだよね。「文型」だよね。
じゃあさ、英語の勉強のジャンルの1つでさ、「文法知識を使いながら、文型を見つけ出す」って、何ていうか知ってる?
そう。それが「解釈」なのよ。そこまでたどり着けば、左から右に英文を正確に読めるようになるのよ。
ついでにさ、左から右に英文読めるようになったらさ、それを耳でできるようにすりゃ、何ができんの?
だよね、リスニングだよね。
作文、読解、リスニング、ちゃんとできるようになるために、今やってる「文型」も、これからの文法も、頑張っていこう!
これでホントにフィニッシュですね。
基本四品詞トーク:後語りたち
大切にしていることを改めて箇条書き+解説で強調していきます。
「日本語」は感覚的に身につけてくれている子が多いので、そこと結び付ける
最初にも書きましたが、新たに覚えることは少ないに越したことはない。
だから、割とみんな感覚的に身につけている「日本語文法」を大切にしています。
「私は犬に彼女をあげた。」のヤバさが分からない子は、今まで会ったことがないので。。。
その先の勉強が「楽しく、魅力的に」なるように
人間は、というかすべての生物が「やりたいこと」をやる生き物だと思っています。
ですので、基本四品詞の時もそうだったのですが、「文型」や「解釈」に対して「それってスゲーんだ!!!ちゃんとやろ!!!!」と思えるような心構えを、作り上げている、そんなつもりです。
あえてへんな言い方をすると「文型」や「解釈」の「営業トーク」をしてるって感じですね。
あくまで生徒に気付かせる
この「五文型トーク」は、結構私が一人でペラペラと喋っているトークですね。
ただ、「文型は助詞を決めるから大切」みたいな「決めゼリフ」になるところに関しては、何とか生徒自身が自分で気づいて、自分の口で言えるように、頑張って引っ張っています。
こっちが一人で一生懸命伝えても、明日には生徒は忘れているので。人間そんなものです。
ワンイシュー
終始、「助詞の話ゴリ押し」で話を組み立てています。
というか、究極的には「文型は訳したときの助詞を決めるから大切」しか言っていません。
特に初学者レベルは、こういうふうに「もっとも伝えたいコト」を、しっかりわかりやすく伝えきるのが、結局いちばんいいのかなあ、なんて思っています。
余計なことを言わない
The rain prevended us from going out.や、もっと簡単な例だと、alsoが入る英文のように、主語に「は」や「が」を付けて訳すことが適切でない英文も、もちろんあります。
ぶっちゃけ指導者って、なんでも喋りたがるのですが(ワタシもそうでした)こういうタイミングでは、「わかりやすく」を重視して、あえて隠すのも、大切だと思っています。
おわりに(自分語り)
ぶっちゃけ私はホントに口下手です。
周りに3人くらい同年代の女性がいると、何喋っていいかわかんなくなります。
ただ、こういうふうに、応用の効くトークパターンを、超大量にストックしておくと、周りからは「よくそんなにペラペラ喋れるね。。。」と評価してもらえます。
塾講師時代の体験英語個別指導からの入塾率も、だいぶよかったんですよね。つまり
努力次第で、仕事に必要な喋りくらいはうまくなる。みなさん、やっていきましょう~
ワタシのこのシリーズが、参考になれば、幸いです!