みなさんはじめまして。
陰glish BLOGです。
どんな人間なのかは
以下のスペックをご覧ください。
[スペック]
・アラサー
・無職
・英検1級/TOEIC990
・元学校教員/元塾講師
・海外経験一切ゼロ。パスポート持ったこともない。
・友達はもちろん少ない。
要するに、英語ができる日陰者です。よろしければ、Twitterもフォローお願いします。
さて、専業ブロガーとして「ネタ切れ」こそが最も恐れられる今日この頃。皆さまどうお過ごしでしょうか。
上述のような恐れに駆られて、またまた新シリーズ、『陰ブロ定番教材レビュー』を開始します。
どんなんかっていうと、「受験生がみんな使ってるアノ教材やソノ教材を、ワタシが独断と偏見で、感情込めながら評価していく」って感じです。
「レベルは?」「ページ数は?」「扱われてる項目は?」みたいな、金太郎飴みたいなしょうもないレビューは、もうネットに飽和してるので、ワタシは「ワタシの主観」を敢えて全開に押し出させていただきます。
ではシリーズ1回目は、大学受験生にとっても一冊目になる可能性が高いであろう『大岩のいちばんはじめの英文法』でまいります!
Contents
『大岩のいちばんはじめの英文法』 ザックリ、どんな本なの?
高1~高2の検定教科書レベルの英文法を、時には中学校レベルにさかのぼりながら一通りさらっていくという本ですね。
参考書としてのタイプは『講義系』です。その名の通り、いわゆる「授業」の代わりになるような教材ですね。
元気に音読すれば、まあそれで、イチオウ授業成立すんじゃない?ってくらいの、かなりフランクな会話で、各種英文法が説明されております。
「どのくらい大事かって ?そりゃあ、あの日あの時あの場所で、あの人にもらった想い出くらい大事でしょ!・・・はい伝わらない…と。」(『大岩』p19より引用)
こういう、「ギャグ」まで含めて「授業の文字起こし」って感じですね。
『大岩のいちばんはじめの英文法』のワタシの評価
結論から。以下のような勝手な五段階評価をしますと、私の評価は『良』です!
特良:英語学習,英語教育そのものに革新を与える可能性がある本。
良:自信を持って勧められるくらいのいい本。
可:気になる所はあるけれど、相性が合うなら全然使っても大丈夫。実力もちゃんと伸びる本。
不可:「まあ、どうしても気に入ってるんじゃなければ、他の教材に乗り換えた方が。。。」って言いたくなるくらいの本
大罪:この世に存在することが罪。さっさと発禁になった方がいい本。
次の段落は、そう考える理由を、サマザマ書いていきましょう~
大岩のいちばんはじめの英文法:イイトコロたち
イイトコロ1:実際、解説は分かりやすい。
大前提として、著者の大岩先生は東進の、初学者レベルにおいてエースやってるような先生です。
そんな大岩先生が「話口調」で書いてて、読み上げればそのまま授業が成立するような教材。
言っちゃえば、「大岩先生の授業の文字起こし」みたいな物体です。
そりゃまあ、分かりやすいでしょう。ってか、分かりづらかったら、東進ハイスクール大丈夫か????ってハナシになります笑
というわけで、「いかにどうわかりやすいか」みたいなのには、たいして言及しないで、さっさと次行っちゃいます笑
イイトコロ2:品詞と文型を核にした説明
ナンパではちゃらけた、オカタイ思想の持ち主の人であれば低俗と思ってしまうような教材と見せかけて、実は
・「授業その前に」という単元が「語順と内容」かつ、殆どの英文が文型準拠で色分けされている
・「0章」も品詞。「これから学ぶ文法単元を、基本四品詞で説明していくからね!」というように、実は品詞で一本筋を通した説明。
というようなカンジなように、高校英文法で最も大切(※主観※)である、品詞と文型を核とした説明がなされています。
「基礎的な参考書」って、全範囲を軽くガイダンスのように触れるだけで、ホントの意味の基礎(※主観※)である「品詞と文型を元にした思考回路」が身に付かないものが、ケッコウ多いと思うんですよ。
『大岩』は、そこんトコロは意外と(?)かなりちゃんとしており、しっかりやれば、その先も末永く役立つような思考回路が身に付く教材になっています!
大岩のいちばんはじめの英文法:物申しポイント
このシリーズは、「定番教材を斬る」ってことで、サマザマ偉そうに物申しもさせて頂きます。著者の方々には、謝意を先んじて示しますm(__)m
物申しポイント1:じゃあ「授業その前に」とか「0章」とかって。。。
結論ファースト。読まれません(苦笑)
『大岩』を実際に使うのって、「中学範囲まで戻りながら高校英語のやり直し」をする方々なんですよね。
で、参考書って、必要性が分からないトコロに関しては、学習者さん、華麗に読み飛ばすじゃないですか。
そして『大岩』だけに限らない話なんですが、「この参考書の使い方」とか「本編に入る前に」とかって、いっちばん大切なことが書いてあるのに、いっちばん読み飛ばされるところです。
はい。『大岩』は、せっかく品詞と文型を核にした教材になっているのに
・「授業その前に」とか「0章」とかに配置されている
・その後の本編で、「0章に戻ってね!!!」みたいな指示は、無い。
っていう、「それじゃ読まれねえんだよね」って構成になっています。
といわけで、ハッキリ言っちゃって、ワタシが視認してきた『大岩』ユーザーは、ほぼみんな、肝心の品詞と文型絡みの思考回路をガンスルーしてた、ってカンジになります。。。
そんなものは学習者個人の責任と捉える方も多いと思うんですが、「誤った『使い方』を事前に予防する」ってところまで、特に基礎教材は気を払ってあげるべきってのが、ワタシの正義ですね~。
物申しポイント2:問題の出し方
各単元のラストには問題が付いているんですが、まあほとんど、「四択問題」ですね。
解説はちゃんとついています。ついているんですが、四択問題を初学者レベルの方がやると何が起きるかってハナシです。
はい。よっっっっぽどマジメでないならば、皆さんご存じ「答えの数字の丸暗記」が、大なり小なり発生するってやつですね。。。。。
その結果、一番ヤバイけれど、でも、ワタシの体感、一番ありふれた『大岩』の使われ方として
①各単元の文法の説明に「目を通す」
②各単元ラストの問題の答えを覚えて問題解けるようになって終わり!
ってカンジになっております。この使われ方じゃ、『大岩』は、その本領を2%も発揮できないんですがね。。。。
物申しポイント3:紙面構成
実物見せた方が早いので、そちらを引っ張らさせて頂きます。
はい。『「句」や「節」って何?』っていう、アルティメットエクストリームウルトラ最重要情報が、左下の、補足っぽい場所に行っていますね。
おんなじような論法を失礼しますが、これも断言します。
初学の方は、ってか、初学じゃない方も、人間の心理として、「補足っぽい場所」に行っちゃってる情報なんか、まともに目を通しません。
で、大岩は、ご覧の通り、超重要情報もここに行っちゃってるので、読み飛ばすと、基礎にダダ抜けが発生すると。。。。
全体を通して、学習者が正しく使うような配慮がなされておらず、『使い方』がバグり散らかす危機がすげえデカい教材だなあ、と思います。。。。
大岩のいちばんはじめの英文法:提唱したい使い方
というわけで、もし「大岩ユーザー」の方がこちらを見ていましたらってことで、以下のメッセージを伝えます。
・「授業その前に」「0章」「3章(※文型)」は、ぶっちゃけ、暗唱するくらいに読み込め。
・他の単元も「自分で大岩先生の説明が再現できるまで」読み込め。
あえて、ウダウダと長文を書きません。これだけ、よろしくお願いします。
大岩のいちばんはじめの英文法レビュー:総括
・実際、分かりやすいし読みやすい。
・しかも、品詞と文型が核になっていて、その後の英語学習に大きく貢献してくれる。
・でも、「使い方」への配慮があらゆる意味で薄くて、本領を発揮できていない『大岩』がこの世に無限冊あることが推察される。
大した手間じゃなく改訂できると思うんで、ちょうど新課程になるタイミングですし、されねえかな~って気持ちです。そうしたら、ワタシも、一冊目として手放しで推奨できるんですが。。。。